No.427(平成10年1月15日発行) 

日本工学会・日本工学教育協会主催
 
第7回「基礎研究の振興と科学技術教育」シンポジウム(1997.12.8)開会挨拶

日本工学会会長 石川 六郎

日本鉄鋼協会のホームページ

総合企画事務局 加藤 理生


日本工学会・日本工学教育協会主催

第7回「基礎研究の振興と科学技術教育」
シンポジウム(1997.12.8)開会挨拶

日本工学会会長 石川 六郎

 日本工学会の石川でございます。
 本日は、ご多忙のところを学協会、工学教育界の代表の方々をはじめ、各界から多数のご参加を賜り、厚く御礼申し上げます。また、今回、講師をお務めいただく経済企画庁長官尾身幸次先生をはじめ、諸先生方には、公務ご多端の折りにもかかわらず、快くお引き受けいただき、誠に有り難うございます。
 国土狭小で天然資源に恵まれない我が国が、地球的な大競争時代において、世界のフロントランナーとしての役割を果たしながら、アジア・太平洋諸国との共生を図りつつ繁栄と発展を続けるためには、科学技術立国を志向していくことが不可欠であります。このような背景のもとに、平成7年11月、科学技術基本法が議員立法により国会にて全会一致で可決成立し、翌平成8年7月には総合的な方針と施策を定めた科学技術基本計画が閣議で決定され、各方面で科学技術振興策が動き始めました。
 また、先日発表されました行政改革会議の最終報告に関連し、橋本首相が、環境行政と科学技術行政の強化を重視したものであるとのコメントを出されていたことも記憶に新しいかと思います。日本工学会では本年8月、同会議の会長橋本首相に対し、科学技術政策立案・推進機能の強化を図るための具体策として、第一に、首相直轄の科学技術政策立案組織の設置、第二に、各省庁における技術系人材の幅広い任用と産・学・官の専門家活用のためのシステム構築を要望いたしました。最終報告において、首相を長とする内閣府のもとに科学技術に関する総合戦略を策定する「総合科学技術会議」の設置が定められたことなどをはじめ、我々の要望する方向がほぼ全面的に盛り込まれたことは大いに評価したいと思います。
 しかしながら、方向・大枠は定められましたがその中身の充実はこれからであるということを忘れてはなりません。国際間の競争が激化し、科学技術の重要性が一段と増しつつある今日、世界に例を見ない速度で高齢化が進む我が国の置かれた状況をよく認識し、国家戦略の視点にたった総合的な科学技術政策を一刻も早く具体化する必要があります。それに基づく重点志向により人材・資金の配分を行い、効率的な研究開発活動を通じて、我が国の発展に資する成果を輩出するという一連のシステムを早急に構築する必要があります。
 産・学・官を横断し、科学技術振興や教育・人材育成の実務に従事する専門家集団から成る学協会と致しましても、国の将来に関わるこれからの活動に貢献する責務を有することを自覚し、積極的な情報発信を行う必要があると思います。
 さて、これからの科学技術立国には創造性に富む人材育成が不可欠であり、初等・中等教育から社会人としての科学技術者に至る総合的な科学技術教育の改革に積極的に取り組む必要があります。特に、人、物、資金、情報が国境を越えて自由に移動する社会が急速に進展する今日では、世界に通用する専門家の育成ということを明確に意識した取り組みが求められます。このためには、産・学・官協力による多様な教育システムの形成を図るとともに、その国際的な調和という視点が大変重要となります。
 既に欧州や北米地域では技術者資格の相互認証やそれに関連する工学教育認証が進んでおり、またWTOやAPECでも導入に向けた活発な議論がなされています。これからの成長市場として注目される発展途上国における科学技術者の育成や資質認定にも関連するものであり、我が国としても積極的に関与し、我が国の工学教育や日本型技術者の優れた特性を国際的に認知させる努力をすることが必要であります。これらの交流を通じて国際的な標準化の動きを把握し、我が国の科学技術教育の改善に役立つと判断されるものは積極的に取り入れていくべきと思う次第です。
 これらに関連する諸問題を系統的に整理・検討する組織として、本年7月、日本工学教育協会と日本工学会の共同で、「国際的に通用するエンジニア教育検討委員会」を設置し、学協会や関連諸団体の協力を得ながら本格的な検討に着手しました。
 今回のシンポジウムでは、この「国際的エンジニア育成」をメインテーマとして取り上げ、現在各方面の第一線で大変精力的にご活躍中の先生方にこれからご講演いただくことになっております。本日のシンポジウムが、種々の問題意識を共有し、今後の科学技術振興や教育改革への取り組みを促進する機会として、実り多いものとなりますよう祈念いたします。
 終わりに、本日のシンポジウムに格別のご支援・ご協力を賜りました関係各位の皆様に心から御礼申し上げ、開会の挨拶と致します。


日本鉄鋼協会のホームページ

総合企画事務局 加藤 理生

 日本鉄鋼協会は鉄鋼に関する学会ですが、平成7年に創立80周年を迎えました。個人会員10,800名と維持会員240社から成り立っています。
 ホームページ(以下HPと略す)は、平成9年1月から運用を開始しました。スタート以来のアクセスは7,000人足らずと当協会の会員規模から考えると残念ながら予想外に少ないといわざるを得ません。
 HPのキッカケは、会員増強特別委員会から魅力向上策の一貫としてHPを開設せよという提言です。知識のある事務局員はごくわずかでしたが、その人たちを中心にWGで検討を開始しました。開設まで時間がかかったのは、1番目はHPを開設するとEメールの問い合わせが増えるのでEメール環境を整えなければということでした。パソコンは1人1台で全員がメールアドレスを持つところまでそろえました。もう一つの問題は何を載せるかということでした。あれも載せたい、これも載せたいで、研究会、フォーラムから自由に載せたいという要望は断りましたが、それでも膨大な量になりました。内容的には結局は協会紹介パンフレットに近いものとなってしまいました。また、コンテンツと階層の決定にもかなり苦労しました。リンク等も考えて初期入力からメンテまで、専門家の業者に外注していますが、時間の節約にはなったと思います。今から思うと絶対失敗しないようにということで少し慎重すぎたかなと反省しています。案ずるより産むが易しで、まずはやってみて、問題が出れば直すということでやっていればもっと早くできていたのにと思います。
 一番のヒットは春秋の全国講演大会のプログラムを載せるようにしたことで、解放より1カ月以上早く知ることが出来ます。アクセス数も多く、会員から好評ですが、問い合わせ電話も減り、事務局員にとっても大きなプラスでした。
 現在の問題点は、誰が全体を調整するのか、どの記事を載せるべきか、期限切れのチェックは誰がするかという管理上の問題と、記事が堅苦しい、文字が多い、いかにも鉄らしいといわれていますが、どうしたら読んでもらえるものにするのかという内容の問題です。いま鋭意検討している最中で、平成10年早々にはガラリと模様替えをしたいと考えています。どうか皆さんも一度我がHPにお立ち寄り下さい。http://www.isij.or.jp