CPDプログラムの目的
 我が国にとって産業技術力の強化や技術立国は重要な課題であり、社会の基盤を支える役割を果たしている技術者・研究者には、国際的競争にも耐えうるように高い資質や能力を常に持ち続けるよう努力し、自己のアイデンティティーを確立することが求められる。そうすることが公衆の安全を預かる専門家としての社会への責任でもある。
 「ものづくり」を標榜する企業では、日進月歩の技術革新に追随するとともに、自らも率先して技術革新を進めていくことが不可欠である。そのためには技術者の育成は重要な課題であることはいうまでもない。
 企業では当然のことながら、自社の持つ技術分野に関して技術者の育成をOJTなど種々の方法で図っている。しかし、技術は日進月歩であり、企業が基礎的分野から最先端の技術までカバーしたCPDプログラムを個々の企業内で実施し、技術者の育成を進めることは難しい。
 このため、学協会には基礎的な分野や最先端の分野のCPDプログラムを提供する役割が期待されている。一企業では対応しきれない分野のCPDプログラムに対する時代の要請もあり、学協会が自分の得意とする専門分野において、産学協同でCPDプログラムを実施することに加えて、専門分野にこだわらない横断的な内容については、CPD協議会が中心となって、関係する学協会が共同して、CPDプログラムを作成することも重要である。
 理工系学協会の集合体である日本工学会は、技術者の継続的な能力開発に強い関心を持ち、「日本工学会CPD協議会」を発足させ、技術者の自己能力開発を支援するための活動を進めている。
 ここに、各学協会の進めているCPD活動に関して、Good Practice 例を紹介する。
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