サーキュラーエコノミー&広域マルチバリュー循環(CEMVC)研究会「無料No.10新春ミニテクニカルプラットフォーム」
【無料No.10新春ミニテクニカルプラットフォーム】
【日時】2025年1月6日(月)13から16時 : Zoom会議
【題目】
「LCAが変わる! --システム境界の任意性からの解放と、ネイチャーポジティブのためのTMR--」
【プログラム】
13:00-16:00 すべてオンライン 無料
13:00-13:10 新年のご挨拶
13:10-14:00 第一部: CE,NPの指標における資源端の重要性
14:10-15:00 第二部: システム境界を資源端においたLCA(CFP)の実現
15:10-16:00 討論
【概要】
システムや製品の環境負荷の定量化に置いて、LCAはこれまで重要な役割を果たしてきましたし、これからもますますその役割は大きくなると考えられます。しかし、LCAは1990年代にSEATACの議論から生まれたまだ30年ほどの新しい手法でとかなく、発展途上であることを認識しながら経済行為の中に環境配慮を持ち込むことの緊要性から国際標準化されるという出自を持った手法でもあります。このLCAの基礎となったのはエネルギー分析的システム記述ですが、エネルギー分析は科学としての客観性を持った議論が可能ながら、LCAで議論の余地を残していたものが、対象と範囲の確定、すなわち、機能単位とシステム境界を客観的なものとして定義できずに実施者に任意性を持たしているところでした。
この30年、すなわち、経済行為を環境問題と結びつけてその改善を努力する姿勢自体が先進的であった時代には、環境問題を自らの経済課題として捉える姿勢のコミュニケーションツールとしてLCAは効果的でした。しかし、気候危機の増大や生物多様性の破壊などに対して、能動的リアクションが求められ、その効果が比較される現代においては、LCAの実施者の事情による任意性を残した議論では社会が納得できない状況になり始めていると言えます。たとえば、カーボンフットプリントの算定はLCA的手法で行われていますが、そこにはコミュニケーションのためというより判断基準としての比較や絶対値を期待する声のほうが強くなっているのが現状です。このような中で、LCAはシステム境界の任意設定という限界を超えて、客観性の高い定量システムへとの進化が望まれています。
LCAが人間システムでの経済行為の環境影響の定量化を目指すならば、本来「システム境界の任意設定性」の問題はなく、それは境界を人間経済圏と地球環境圏の境界、すなわち資源端、に置くことであることは、古くから自明のことでした。しかし、資源端近傍での資源取得や廃棄物処理における「隠れたフロー」の把握などが困難なことから、資源端での境界設定は「理想であるが不可能」なこととして取り扱われてきました。それに対し、近年の広範なデータマ
イニングを基盤にする大規模言語処理型AIの急速な発展は、この理想と現実の壁を打ち破ることを可能にしました。
具体的には、
1) 大規模言語処理型AIを活用したデータマイニング
2) 専門家知識によるデータチェック
3) オープン・アクセス・データシステムによる情報の衆人環視が、資源端にシステム境界を固定した、客観性の高いLCAの数値算定、ひいてはカーボンフットプリントの算定を可能にしました。
また、この手法により、もとより資源端を強く意識していた関与物質総量TMRの値も、容易に算定できるようになりました。このTMRは、人間の経済行為により変更を加えられた地圏(土石岩)や水圏(水)の量を表すものであり、ネイチャーボジティブなどの議論の基礎として、ヒトの自然への関与度の数値的把握に大きく役立つと期待されます。
今回は、まず、Circular EconomyとNature Positive両者の視点からの「資源端」の捉え方について明らかにし、CEやNP指標化への視座を明確にしたうえで、システム境界を資源端においたLCAを紹介します。なお、これらのデータは、
https://lca.sdgoods.net/tmr-tcfp-jp/
に全て公開されており、今からでもアクセス可能です。
【参加方法】
以下、peatixのURLから、各種チケットをお申し込みください。
https://platform250106.peatix.com
・CEMVC会員Zoom参加チケット:会員、特別会員、準特別会員(ここ1年講師をお願いした方)、AnnualReport購読者:\無料
→お申込み後Zoom案内送付、会員No.を必ずご記入下さい。
・非会員Zoom参加チケット: \無料
→お申込み後Zoom案内送付、会員No.欄へ 非会員 とご記入下さい。
【参加者】
参加、無料です。Zoom参加申込90名を上限とします。
メディア等の方も事前申し込みをお願い致します。
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mvc@susdi.org
原龍雄 Tatsuo HARA, Ph. D.
TEL 090-6964-2929
〒305-0035つくば市松代5-2-34
CE-MVC研究会
事務局:一社)サステイナビリティ技術設計機構MVC