<03>運営に関わる会議報告

ご挨拶

 WECCは世界工学団体連盟(WFEO:World Federation of Engineering Organizations)が4年に一度開催する技術者の世界会議で、2015年には日本で開催することが決定されました。WFEOに加盟する世界90カ国以上からの技術者達が日本に参集して、世界の技術発展を討論し、多くの知見を交流いたします。
 たくさんの皆様方に参加していただけるよう、組織委員会、実行委員会では、多くの分野の様々な技術について公表交流のプログラムを用意いたします。皆様の参加をお待ちいたしております。
 

 WECC2015準備委員会 委員長 石井弓夫(社団法人 日本工学会 国際委員長)

これまでの準備委員会での議論

【第1回準備委員会】

議事次第

議事録(案)

【第2回準備委員会】

議事次第

議事録(案)

【第3回準備委員会】

議事次第

議事録(案)

【第4回準備委員会】

議事次第

議事録(案)

【第5回準備委員会】

議事次第

議事録(案)

【第6回準備委員会】

議事次第

議事録(案)

【第7回準備委員会】

議事次第

議事録(案)

【第8回準備委員会】

議事次第

WFEOとは

 世界工学団体連盟(WFEO, World Federation of Engineering Organizations) は、工学の全分野をカバーする工学団体の唯一の国際組織で、1国1会員となっています。
 定款では「目的は全世界の平和と経済と社会の進歩のために工学の進歩を促進する。また、ユネスコとの関係を緊密に保ち、非政府、非営利機関として、世界各国の工学関係団体並びに国際工学団体の連合体として、国際交流を促進する。」と謳っています。

・設立:1968 年
・メンバー:90 ヶ国(1500 万以上技術者の代表)+11 国際団体(UNESCO、アジア・太平洋、全米、欧州などの地域工学団体連盟など)
・会長 Adel Al Kharafi  クウェート工学会代表
・理事会:37 人(幹部会は19 人)、任期:4 年。ただし、会長と次期会長の任期は2 年。
・主イベント:総会、世界コングレス、世界工学会議(WEC4 年毎)
・9 常設委員会:①工学&環境、②人材育成、③情報・通信、④技術、⑤教育・トレーニング、⑦反汚職(技術者倫理を含む)、⑧災害リスク、⑨女性技術者
・事務局 UNESCO 本部内(パリ)

WFEO における日本の活動経緯

・日本は1972 年から日本学術会議(Science Council of Japan)と日本工学会(Japan Federation of Engineering Societies)が加盟し、SCJ が正会員(National Member)であり、JFES が準会員(Associate)。
・日本は加盟以来、副会長や理事に務めている。

1972- 1989 年:尾佐竹徇東大名誉教授が1976 年まで理事、その後、副会長
1989‐1995 年:松本順一郎東大名誉教授が1991 年まで理事、その後、副会長
1995‐1999 年:西野文雄政策研究大学院大学教授が副会長
1999‐2003 年:大垣眞一郎東大教授が理事
2005‐2007 年:石井弓夫日本工学会国際委員会委員長(株式会社 建設技術研究所)が理事会の顧問
2009‐現在:石井弓夫委員長がWFEO副会長、災害リスクマネジメント委員会委員長

・日本は、①災害危険マネジメント委員会(石井弓夫委員長、伊藤一正株式会社建設技術研究所技師長が事務局長)、②人材育成委員会(川島一彦東工大教授が委員)、③情報・通信委員会(土井美和子東芝研究開発センター首席技監が委員)、④反汚職委員会(石井弓夫日本工学会国際委員長が委員)、⑤女性技術者委員会(田村裕美日本技術士会青年技術士交流実行委員会委員)が参画。
・日本が中心となって活動を進めている委員会が災害危険マネジメント委員会で、2009 年に常設委員会(CDRM)として承認された。そのメンバーは14 カ国からの35 人(2011年12月)で、石井弓夫日本工学会国際委員長が委員長兼水災害分科会リーダー、東工大川島一彦教授が地震災害分科会リーダを務めている。他のメンバーには日本学術会議会員である池田駿介日本工学会副会長、提携会員の小松利光九大教授、濱田政則早大教授、和田章東工大教授、堀宗郎東大教授など。(2010年12月時点)
主な活動として、WFEO -JFES などとの合同国際シンポジウムの毎年開催、水災害リスクマネジメント、土木・建築構造物の耐震補強・免震技術のガイドラインのリリースなどを行っている。
・日本学術会議SCJ はWFEO での活動をサポートするために、WFEO 分科会(委員長:池田駿介)を設けている。

誘致委員会組織

 日本工学会は国際委員会(委員長、石井弓夫)のもと、世界工学団体連盟が開催する世界工学会議(WEC)を日本に誘致すべく、日本学術会議と工学会の協同のワーキングチームを組織し、第1回の会議を平成21年9月8日(火曜日)15:00~17:00に、日立製作所本社会議室にて開催した。会議ではWFEOの活動、WEC会議の概要が事務局(日本工学会)より説明された後、2015年のWEC会議を焦点に、会議骨子(案)やテーマなどについて議論が行われた。

 資料:第1回共同ワーキング出席委員

誘致活動

 これまでの誘致活動はこちらをご覧ください。

WFEO理事会決定報告

1.日本誘致提案審議理事会
2010(平成22)年10月17日(日)15:30-15:50
Argentina Buenos Aires Panamericano Buenos Aires Hotel & Resort
出席者:24名の各国代表及び各国際機関代表が参加するなか、2015年WEC会議の日本誘致について提案し、採決を実施。説明は、石井副会長が全体説明を実施し、その後伊藤一正幹事が詳細提案書をPPTにて説明。

2.誘致提案書
 誘致提案書はこれまでのWEC2015誘致ワーキングチームの検討結果をもとにPPTで作成。また、PPT最後に日本政府が進めるCool JapanのプロモーションDVDを上映。

 

Riji_1.jpg

理事会でのプレゼン様子

 

Riji_2.jpg

理事会の様子

3.審議結果
 PPT説明直後に採決。理事の全員賛成挙手により日本での開催が決定された。

4.閉会式における日本大使館山元公使による歓迎挨拶
 10月20日に行われた閉会式において、駐アルゼンチン日本大使館より山元公使により歓迎挨拶を実施し、WEW参加者800名ほどに伝達された。

Heikai.jpg山元公使の説明

世界工学会議

WFEO(世界工学団体連盟)とWECC(世界工学会議)

 1929年、日本で世界42カ国1300名を含む4,500名参加の万国工業会議が国を挙げて開催されました。これを契機に世界で技術者が一堂に会する会議が模索され、そして、ついに1968年に世界工学団体連盟(WFEO:World Federation of Engineering)が設立されました。WFEOは工学の全分野を網羅する工学団体唯一の国際組織で、90カ国と11の国際機関(UNESCO、アジア・太平洋、全米、欧州などの地域工学団体連盟など)で構成されています。
 WFEOの活動のひとつに、4年ごとに開催される世界工学会議(WEC)があります。毎回3,000人から5,000人の技術者が一堂に会し、最新の技術と、その課題などについて活発に意見交換を行いながら、社会への貢献と技術者の交流を図っています。

過去の会議

 世界工学会議は2000年のドイツ・ハノーバーに始まり、中国・上海、ブラジル・ブラジリア、スイス・ジュネーブと4回の会議を重ねてきています。

1

20006

1921

ドイツ 

ハノーバー市

3500

Human kind, nature and development

2

200411

26

中国 

上海市

3000

Engineers Shape the Sustainable Future

3

200812

26

ブラジル 

ブラジリア市

5000

Engineering: Innovation with Social Responsibility

4

20119

57

スイス 

ジユネーブ市

1800

 

Engineers Power the World-Facing the Global Energy Challenge-

 また、世界工学会議の契機となった第1回の会議は日本工学会のもと日本で開催されている。
 日本工学会は、創立当初は「工学会」と称し、明治12年(1879)11月18日旧工部大学校の土木、電気、機械、造家、化学、鉱山、冶金の7学科第1期卒業生23名が相互の親睦、知識の交換を目的とて創立された機関である。
 その後、工学の発展ともに各専門が成長して会員が増加するにつれ、会員の間に専門分野別独立団体創設の気運が高まり、大正11年、従来の個人会員組織を改めて、専門学会を会員とする団体会員組織とした。当時の会員は次の12学会で、各学会間の連絡を図り、その共通事項を処理し、わが国工業および工芸の振興に協力することを記した。(日本鉱業会、造家学会、電気学会、機械学会、造船学会 、土木学会、鉄鋼協会、照明学会、電信電話学会、工業化学会、火兵学会、暖房冷蔵協会)
 昭和4年秋を期して、東京で万国工業会議を開催し、世界各国の工学者をわが国に招待し、わが国工業界の現状を紹介し、進んでわが国工業品の世界的発展に資した。これが世界工学団体発足のきっかけになった。

「万国工業会議(1929年)」 

Bankoku.jpg 

1925(大正14)年3月,米国機械学会からの要請を受け,古市公威を会長とする工学会は
万国工業会議開催を受諾した。約4 年の準備期間を経て,1929 年10 月29 日,東京日比谷公会堂にて開会式を挙行した。名誉総裁秩父宮殿下、名誉委員長濱口雄幸総理、実行委員長古市公威工学会会長であった。
参加者総数は4,495 名,海外からは42 カ国1,285 名,とりわけ米国からは同伴者を含め300 名余が来日している。提出論文は海外21カ国から442 篇,日本371 篇,12 分科会に分れて発表された。

区分

参加者概要

総参加者数

4,495

海外からの参加国数

42カ国

海外からの参加者数

1,285名(米国が同伴者含み約300名)

国内参加者数

3,210

海外からの投稿論文数

21各国442

国内論文数

371

分科会数

12

この会議への日本政府からの支援は、当時の時事新報 (1926.10.17(大正15))によれば、以下のとおりである。

見出:万国工業会議に政府半額の補助
・926年10月15日午後6時、若槻首相は永田町首相官邸に同会議関係者を招待して懇談会。
・政府側からは若槻首相以下陪賓として藤沢商工相、弊原外相、塚本翰長書記官長、四条商工、出淵外務、松浦文部の各次官。
・民間側からは古市公威男爵、白仁武、湯川寛吉、木 村久寿弥太、結城豊太郎、森村開作男爵、浜岡光哲、昆田文次郎、斯波忠三郎男爵、曾禰達蔵、大橋新太郎、藤田平太郎男爵、嶋徳蔵氏等。
工学会(古市男爵を会長とせる)外12の学会が米国工業界の重鎮にして同国機械学会の終身会員たるエルマー、スベリー 博士の示唆に基づき我国実業家の賛同を得て之を実行。経費は少なくとも参拾万円。政府は三十万円の半額十五万円以内に於いて補助金を支出して以て此計画の実現を助成。

 

WECC2015準備委員会 委員名簿

WECC2015準備委員会の委員名簿はこちらをご覧ください。